吉野熊野国立公園「宇久井ビジターセンター」がある那智勝浦町の宇久井半島は自然の宝庫だ。以前、職員に案内してもらい散策したが、距離・ロケーションともに申し分なく、ウオーキングを無理なく続けたいという人にはおすすめ。コロナ禍でも朝夕にウオーキングを楽しむ人たちは多く、密になるのを心配せずにおいしい空気を吸いながら適度な運動ができると評判だ。
ビジターセンターでは現在、館内展示「宇久井半島の幼木~似たもの比べ~」が行われている。同半島は人の手が入った里山だったため、年中緑に覆われた自然の照葉樹林の森が形成されている。現在でも定期的に草刈りなどで人の手が入るため、幼木から成木までその成長過程を目線の高さで観察できる。展示では、同半島で確認された152種の樹木のうち、28種についてグループ分けし、その特徴や見分け方について紹介している。
植物に関する知識をほとんど持たない当方だったが、幼木と成木で葉の形が変化する種もあるなど、なかなか面白い。少し知識を得てから半島を散策すれば、普段何気に通っている場所でも新たな発見が楽しみの一つになるのでは。
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