和歌山県の高齢化率は約32パーセント(令和3年1月現在)で全国10位、近畿では断トツの1位だという。県内でも新宮・東牟婁地方は高齢化率が高く、新宮市では最も高いのが高田地区で約56パーセント、次いで熊野川地区の49パーセント。山間部で高いのは予想できるが、丹鶴地区で約45パーセントというのが思いのほか高くて驚いた。ちなみに1番低い三佐木蜂伏地区でも約32パーセント。
50年前は多くの人で高齢者を支える胴上げ型、現在は2~3人で支える騎馬戦型、そして近い将来1人で1人を支える肩車型社会が訪れると予測されている。誰しも子ども世代に負担をかけたくないという気持ちはあると思うが、それには健康寿命を延ばすことが重要になってくる。
地域包括ケアシステムの構築が進み、行政に頼らず、住民が主体となった地域の支え合い活動が広がりを見せている。独居世帯や要介護認定者の見守りのほか、サロンや催しなどで定期的に集まって楽しく過ごすことで、認知症や要介護状態を予防することにもつながっている。子育て支援などと合わせて、支え手を少しでも増やしていくことが重要である。
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