例年ならこの時期、神倉神社例大祭「お燈祭り」を控え、新宮市内の各所で祭りの雰囲気が高まってくるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大のため、一般の上り子の参加は中止、関係者のみ限られた人数で神事を執り行うことがすでに発表されている。祭典を運営する神倉青年団と神倉神社奉賛会はそれぞれ、残念な気持ちはあるが、現状を見れば仕方のないこととし、自分たちの務めを粛々と行うだけと話していた。
新型コロナの拡大は全国で止まらず、今年に入り本紙エリアの新宮保健所管内、熊野保健所管内でも感染者が確認された。そうした状況から、さまざまな行事の中止や延期が相次ぎ、昨年春の流行期を思い出させる。国の緊急事態宣言が全国11都府県で発令されているが、昨春に比べ、人々の気持ちの緩みを指摘する専門家も多い。確かに、国民が一丸となって難局を乗り切る姿勢は昨春の方が高かったように思う。
今夏の東京オリンピック・パラリンピックをはじめ、昨年中止となった地域の催しを今年は開催するためにも、一人一人ができる感染防止対策を続けなければならない。今一度、ワンチームになろう。
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