先週末に接近した台風14号。紀宝町浅里では大規模な地滑りが発生し、県道を土砂が覆った。幸い人的被害はなかったが、生活道路であり、飛雪の滝キャンプ場に向かう路線の通行止めは影響が大きい。現場を視察した三重県の鈴木英敬知事は「専門家の意見を聞きながら、早急に対策を講じる」を述べた。
新宮市内では大きな被害はなかったものの、市内全体で43世帯50人が避難した。先月25日の局地的豪雨では、道路の至るところで冠水し、店舗や家屋の浸水被害も発生していたことから、台風14号に備える意識は高かったのでは。
先月の豪雨のあと、ある市民から「市田川のポンプをもっと早く稼働してもらえないか。今回も浸水になる寸前だった。浸かった人にしか大変さはわかってもらえないが本当につらい」という声があり、市防災対策課に伝えた。同課では、市が管轄する樋門については消防が早い段階で準備していたが、国交省管轄分も含め、浸水被害が発生しないよう対応を続けると話した。
市田川の治水対策は現在、ハード、ソフト両面で進めているが、市民の声や過去の反省を生かしたものにしてもらいたい。
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