新型コロナウイルス感染症に関して、都道府県をまたぐ移動自粛が19日に全面解除されたことを受け、三重交通は19日から、当地方と横浜・東京・さいたま(大宮)方面を結ぶ夜行高速バスの運行を再開させた。再開初日に取材させてもらったが、この日の出発便の利用客は3人で、静かな再出発となった。
利用客に安心を与えるために、現段階でできる準備(感染防止対策)は整えたと話す南紀営業所の所長。同路線は2人のドライバーが交代で担当する。この日担当した2人はそれぞれ乗務するのは久しぶりで、出発前の運行管理者による点呼では緊張感が漂っていた。安全運行という通常業務のほかに、利用客の検温対応などが入ってくることから、所長は「感染予防対策で負担をかけることになる。しっかりとケアしていく必要がある」と気にかけていた。
国が示す「新しい生活様式」により、仕事でもプライベートでもリモートがどんどん普及すれば、バスの利用客が元通りに戻らないのではとの不安ものぞかせたが、一気にそのような流れにはならないのでは。心通わすにはやはり現場に出向くのが大切だ。
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