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不連続線「何もない?」

 少年の主張三重県大会がせぎやまホールで開かれ、中学生14人の発表を拝聴した。内容だけでなく、発表の態度や語り口もすばらしかった。もちろん本人の素養もあるだろうが、相当練習して発表に臨んだのではないか。

 最優秀賞の作品でも取り上げていた「尾鷲は何もない」という言葉はよく聞いてきたが、海も空もきれいで、世界遺産もあり、漁業も林業も盛んで、特異な伝統行事もある。ないのは肉ぐらいで、これで「何もない」と言われると正直困る。

 「何もない」というのは地域の魅力ではなく、遊ぶところや買い物する店などを指摘しているのだろう。確かにネットカフェやセカンドショップなど松阪まで足を運ぶ必要があるが、大抵の物はネットで手に入る時代になり、情報の入手が遅れることもない。

 問題は、多くの子どもたちが高校を卒業後に進学や就職で故郷を離れざるを得ないことだが、社会全体の構造的な欠陥で、地方の努力だけではどうしようもない。地元の魅力発信や地域産品のブランド化など地方ができることは限られるが、尾鷲には素材がそろう。苦境にあきらめず地道な積み重ねを継続していくことが地域の明日につながる。

(R)

      不連続線

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