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社説「議員定数見直しの機会」

 尾鷲市の市長、市議会議員は折り返しを過ぎ、来年にはW選挙が予定されている。任期満了は市議が6月10日、市長が7月25日。経費削減のため市長選が〝前倒し〟で行われる形となっている。前回2021年は市議の任期満了直前の6月6日が投開票日だった。来年のカレンダーで日曜日を確認すると6月1日または8日が投開票日になりそう。

 前回市議選は13だった定数を10に減らして実施。結論を出すまでに、議員が自らアンケートなどをとって市民の意向を確認。当時は、無回答などを除いたうち30.6%が「現行定数(13人)の維持」が適当と回答。今以上に財政状況が厳しい中「3人減の10人」が29.0%だった。10人以下と回答した人が約半数いた。
 
 また、当時の議員のうち6人が「10人が適当」とし、5人が「11人」との意見を持っていた。20年4月16日の会合で10人での選挙を決定し、同年12月の議会で、議員発議により定数条例を可決している。
 
 新型コロナウイルス感染症の流行への対応など、ばたばたとする中で、広域ごみ焼却場整備、国市浜公園整備を含むおわせSEAモデル事業、津波避難タワー、体育文化会館と中央公民館の耐震など大規模事業がまとまって進められる状況になっている。熊野市や紀北町に比べても少ない議員数で、多様性のある議論が担保できるかという問題がある。やむを得ない事情にしても議会を病欠する議員もいる現状、市民から「(議員数を)減らしすぎた」との話を聞いたことがある。
 
 次期選挙で定数を見直すとすれば、この段階が議論をスタートさせるギリギリのタイミングだろう。本来はもっと時間をかけて議論すべきだろうが、そうすると〝4年先送り〟となる。
 
 15日から市内各地を巡回する議会報告会が始まる。せっかくなので話題の一つとして市民の声を聞いてはどうか。
 

      社説

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