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社説「百条委員会設置は必要か」

 新宮市議会6月定例会最終日の25日、同市議会史上初めて、百条委員会(新宮港第二期工業用地の埋設廃棄物に関する調査特別委員会)が設置された。百条委員会とは、地方自治法第100条に基づき、地方議会が設置する特別委員会。自治体の事務に疑惑や不祥事に対する調査権限があり、関係者に出頭や証言、記録の提出を求めることができる。虚偽の証言をした場合は3か月以上5年以下の禁錮、正当な理由がないのに証言を拒否したり記録を提出しなかったりした場合は6か月以下の禁錮または10万円以下の罰金が科される非常に重い委員会。

 過去には元和歌山市長の旅田卓宗氏に対して、近年では堺市議会で元市長の竹山修身氏の政治資金問題の追及、東京都議会は豊洲市場移転で問題になった土壌汚染について都幹部らを調査するため、それぞれ百条委員会を設置。これらを見ても大半は調査対象が特定されており、関係者への聞き取りなどで”逃げ道”をふさいでいくようなイメージだ。
 
 今回、新宮市議会の百条委員会はどうか。提案した議員の説明では、廃棄物が埋設したのは埋め立て時なのか、台風12号(紀伊半島大水害)での災害ごみ仮置き時なのか、何者かが投棄したのか、とさまざまな可能性を想定していた。このように調査対象が不確定な状況で強い権限を持つ百条委員会の設置は必要だったのか。通常の特別委員会でも十分ではないだろうか。
 
 一方で、正常な土地であることを前提に売買契約した民間事業者には誠意ある対応をしなければ悪評を買うだけだ。
 
 市の概算によれば、廃棄物を適切に処理するには1億円規模の予算が必要という。調査が長引き対応が遅れると、損害賠償請求される可能性もある。税金を投入する以上市民への説明は必要だが、想定以上の不利益を被っては本末転倒。まずは事を前に進めるのが大切ではないか。
 
 市議会6月定例会では、あるベテラン議員による新宮商工会議所青年部への暴言があった。同僚議員から指摘を受け謝罪、撤回したが、それで済む問題なのか。新宮市議会は平成7年に「人権擁護都市宣言」を決議し、同10年に市は「新宮市人権行政基本計画」を策定している。にもかかわらず、公人である議員から出た、人権問題とも受け取れる侮辱発言はなかったことに。”身内”には甘いと思われても仕方ない。議員各位には襟を正してもらいたい。

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