やさしさにあふれた作品
使用者の心に寄り添う
使用者の心に寄り添う
木工作家・杉村徹さんと陶芸作家・角掛政志さん、2人の作家が作る暮らしの道具「木工と陶器–二人展」が5月4日(火)まで、那智勝浦町築地のイササジコンストアで開かれている。
杉村さんの主な木工技術は木を鑿(のみ)で削って彫る、刳り物(くりもの)と呼ばれるもの。木の表情が美しい器シリーズやスツール(背もたれのない一人用の椅子)が代表作。スツールは座面を鑿で削っているため、お尻にフィットして座り心地がよく、また削り跡も美しいのでインテリアとしても抜群の相性。
また、器はきっちり左右対称ではなく、バランスよく美しい形というのが特徴で、心地よいリズム感がある。樹木の気配を感じさせるクルミやサクラ、クリやメープルなど、木材の自然な持ち味が堪能できる。
角掛さんの作品は、粉引きと黒釉のお皿、急須。新作の高台つき皿は魅力がいっぱい。急須は、茶こしの穴もかさつくことなく、ていねいに作られているため茶葉がひっかからない。さらに、ふたにも使い勝手に工夫がされている。
ふたの下部分、本体と合わさるところが長めの形状のため、注ぐときにふたが外れたりすることなく、安定させることができる。そして、液だれせず、水切れがいいのも特徴。高台の皿は、メインディッシュなどに用いると際立つ。2人の作品には、使用者に寄り添ったやさしさがある。
TEL.0735-52-1191
那智勝浦町築地7-9-6
営業時間/10時~19時
定休日/水曜日
那智勝浦町築地7-9-6
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