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空からの災害対応強化 物資輸送用大型ドローン導入

運用の専門部隊も結成
 
 紀宝町は20日、災害時にドローンを運用する専門部隊「紀宝町無人航空機隊『空亀』(そらかめ)」(愛称・SKYカメレンジャー)を結成し、物資輸送用大型ドローン「DJI FlyCart100」を導入したと発表した。町によると、同機種の自治体への導入は全国初。大規模災害で道路が寸断され、孤立地域が発生した場合などに、上空から被災状況を把握するとともに、食料や医薬品、災害対応資機材などを届ける体制を整える。
 
 空亀は、ドローン操縦技術(中級)課程を修了した町職員30人で構成。平常時から操縦技術の向上や災害対応を想定した訓練を重ねている。このうち2人は二等無人航空機操縦士の資格を持ち、2030(令和12)年度までに計5人の資格取得を目指す。

 主な活動は、災害時の上空からの情報収集、道路や河川、建物、土砂災害箇所など被災状況の確認、行方不明者の捜索支援、孤立集落への物資輸送など。撮影した映像や画像は、災害対策本部や消防、警察などと共有し、迅速な対応につなげる。

 今回導入した機体は、山間部や災害現場など、車両による輸送が困難な場所へ重量物を空輸できる大型産業用ドローン。最大80キロを運ぶことができ、最大飛行距離は12キロ、最大飛行時間は14分、最大速度は毎秒20メートル。ウインチで物資を吊り下げて運ぶ。雨天時でも飛行可能で、毎秒12メートルの風にまで対応できる。価格は829万円。

 本体は約3.2メートル四方、高さ約1メートル。重さは約60キロで、バッテリー2個を含めると約90キロになる。アームを折り畳んで収納でき、展開と飛行前点検を含めて約10分で飛行準備ができるという。

 この日は、同町成川の防災備蓄倉庫で報道関係者に機体を公開。災害時の物資輸送を想定し、60キロの水を運ぶ飛行を実演した。向井美樹也町長は、「人が立ち入ることが難しい場所や危険な区域についても、職員の安全を守りながら活動することができる」と期待。「最先端のドローンを駆使し、災害対応の重要な手段の一つとして、空からも住民の安全安心を守りたい」と述べた。

 町は今後、浅里や桐原など災害時に孤立が想定される地域を対象に訓練を重ね、荷物の重量に応じた飛行可能距離や離着陸、荷下ろし場所などを検証。安全な輸送ルートを1つずつ確立していくとしている。また、自動情報収集ドローン「DJI Dock3」を11月までに導入する予定。津波警報などの発表時に速やかに飛行させ、上空から情報を集めるほか、搭載するスピーカーによる避難の呼び掛けなども想定している。FlyCart100と合わせた事業費は約1500万円で、国の補助金を活用する。

      紀宝町

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