和歌山県立新宮高校・同新翔高校の統合に向けた、両校学校運営協議会委員による再編整備協議会が27日に新宮高校であり、新制服のデザイン案の実物モデル(一部未完成)が縫製メーカー立ち合いのもと示され、委員らが承認した。生徒らを交えたプロジェクトチームを中心に考えたもので、紺色のブレザータイプとなった。
「熊野の青と緑」
両校は2026年度(令和8年度)からの統合に向け、現在、あらゆる調整が進められている。
制服検討については、昨年9月にプロポーザルで業者を選定し、10月に両校の生徒、教職員、中学生、業者を交えた合同会議を行い、アンケート調査の結果を踏まえた検討を実施。その後も会議を重ねてデザイン案を決定した。
上着の色についてはアンケート結果で圧倒的多数を占めた紺色に決定。男子はスーツ型が多数だったことを反映した。
女子のスカートについてはさまざまな意見があり、協議を重ねた。結果、生徒の意見を取り入れ、チェック柄で、ラインの色は地元・熊野の海と山をイメージして青色と緑色にした。また、地味になりすぎないよう、折り目の中に落ち着いたピンク色のラインも入れた。これらの条件に合う既製品の生地はなかったため、生地は新しく縫製することとなった。なお、男子のネクタイ、女子のリボンにもこの柄を採用している。
制服の素材や機能については、縫製メーカー職員が説明。洗濯機で丸洗いでき、ストレッチ素材で動きやすく、従来品から軽量化していて、お下がりでも使える耐久性、しわの回復性、雨でも着られる撥水性などを備えているとした。成長に合わせられるよう、ズボンのすそやスカートの腰部分は調整できるようになっている。また、スカート以外にもズボンタイプを選択できるなど多様性にも配慮した。
その他、校章についてはコンセプトを「おおらかな熊野の恵を受け 伸びやかに学び 未来に向かって大きくはばたけ」とすることを報告。4月~5月ごろにはデザインを提案するという。また、スクールカラーについても、現新宮高校の紺色と新翔高校の青緑を考慮して、青色とすることとなった。
■地元説明会5月ごろか
カリキュラム(育課程)やスクールポリシー(教育活動の指針)などについても検討が進められており、4月には学校案内パンフレットを発行し、5月ごろに地域に向けての説明会を実施する方針(未定)という。