三重県立熊野古道センターは22日(土)から4月6日(日)まで企画展「大台ケ原と大杉谷渓谷 その自然の物語」を開く。
大台ケ原は、吉野熊野国立公園の台高山系の南に位置し、標高1695メートルの日出ヶ岳を主峰として標高1300メートルから1600メートルにわたる台地で形成されている。その東斜面に降った雨水は、大杉谷を経て宮川となり、伊勢湾にそそいでいる。
大杉谷は黒部峡谷、清津渓谷とともに日本三大渓谷の一つで、落差の大きい数々の滝があり、高低差の激しい渓谷美を持ち、国の天然記念物になっている。
展示では、かつては開発の波にのまれた大台ケ原と大杉谷渓谷の森が今、どのような自然環境となり、人との共生の森となっているのか、四季を通じて森と向き合った現在の表情を写真と映像で紹介する。
関連事業として23日(日)午後1時30分から、環境省登録環境カウンセラーの橋本博副センター長が「大台ケ原の自然 今、森の姿に迫る」をテーマに講演を行う。明治末期から大正時代に掛けての開発、伊勢湾台風によるかく乱、大台ケ原ドライブウェイの開通による影響、現在の様子など、四季を通じて同所の自然と対峙した講師が、現在の森の姿にメスを入れる。
受講無料。定員は先着80人。申し込み、問い合わせは同センター(0597-25-2666)。