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社説「子育て支援は待ったなし」

 新宮市議会3月定例会で論戦が繰り広げられている。上田勝之市長が公約に掲げた、満18歳を迎える新成人への30万円と、小中高校入学時に5万円をそれぞれ支給するための予算を巡ってのもの。本会議の質疑の段階で賛否を示す議員もいる中、議案が付託された各常任委員会でさらに議論を深めた。

 上田市長は就任後初の当初予算編成で子育てや生活支援の施策を盛り込めたことに、「限られた財源の中で最大の効果を生み出すことを意識した」と述べた。これまでにないほど思い切った施策と言える。財源には国の物価高対応重点支援地方創生臨時交付金を一部充当。次年度以降も実施の構えで、財源は有利な補助金確保も視野に捻出するとしている。
 
 子育て支援の充実には、長引く物価高騰を踏まえての対応とあわせて、2024年度の出生数が初めて100人を割ったことが背景にある。厚生労働省が26日に発表した人口動態統計の速報によると、25年の出生数は70万5809人で10年連続過去最少を更新。和歌山県は4488人で11年連続の減少。少子化の進行に歯止めがかかっていない。
 
 新宮市は当局と議会が両輪となり、出生数100人割れにもっと危機感をもって対応にあたる必要があるのではないか。今後、税収減による公的サービスの低下や学校教育への影響、地域経済・地域コミュニティー・文化・公共交通の維持などさまざまな課題が考えられる。市は「第2期新宮市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中で、「切れ目のない支援による子どもを産み育てやすい環境づくり」を基本目標の一つに定めている。卵が先か鶏が先かのような議論になるが、前のめりな姿勢と言われても、他の自治体と差別化した積極的な子育て支援を行うことで、人口流入への意気込みを示す必要がある。
 
 本会議の質疑では、子育て世帯に特化した施策を疑問視する声、現在配布中の市民1人あたり1万円分商品券の増額を求める声などがあった。商品券に関してはこれまで、配布分とプレミアム付での販売分がコロナ禍から続いている。増額を含めた制度設計の議論はその都度できたはずだが、工夫や改良はそれほど見られなかった。
 
 新たな施策の実施にあたっては、当局から提案の予算や制度設計を議会でしっかりと審議する必要がある。来週からは一般質問が始まる。市の置かれた現状や課題を踏まえ、将来を見据えた上で、是々非々の議論を期待したい。
 

      2月27日の記事

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