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不連続線「あり方の限界」

 紀北町の行政報告会で印象に残ったのが、区や自治会が管理している街灯の補助。設置や修繕だけでなく、電気代も大きな負担となり、過疎化で会員減少が進む以上、この問題は深刻化していくだろう。

 自治会のみならず、自主防災会や消防団、民生委員・児童委員と、公共と個人の間をつなぐ自発的な活動は多いが、いずれも会員やなり手不足が問題。人口減少する地域では税収と職員の減少で公助も縮小せざるを得ない。公助と共助のすき間は、社会にとって対応できない問題ということになる。

 社会的な個人化が進み、個人が社会にとらわれずに生きることができ、個人の尊厳や多様な生き方が認められやすくなった。その一方で、地域コミュニティが担ってきたセーフティネットが弱体化したとすれば、自助として十分に備えられない社会的弱者にしわ寄せがいく。

 人口減少と個人化を前提とした新しい自助、共助、公助のあり方を考えなければならない。それぞれが尊重し合いながら支え合う社会が必要だ。

(R)

      5月30日の記事

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