尾鷲市と紀北町の6中学校で7日、一斉に卒業式が行われた。6校で合わせて181人が卒業。生徒らは保護者や後輩、来賓などの祝福を受け、それぞれの進路への一歩を踏み出した。
6校から181人巣立つ
尾 鷲 市
尾鷲中で97人、輪内中で8人が卒業した。尾鷲中ではクラスごとに一人一人の名前が呼ばれ生徒が自席で起立。全員の名前が呼ばれた後、代表者が壇上で高田秀哉校長から卒業証書を受け取った。
高田校長は、卒業生が入学した時期はまだ新型コロナの影響があり新しい生活様式の中、窮屈な生活を強いられたが「皆さんは前向きに仲間と努力を重ね、学校活動に取り組んだ」と述べ、影響が緩和された昨年度からは、体育祭や文化祭も以前の形で行えるようになったと振り返り「3年間の思い出を大切にしてください」と呼び掛けた。
また、命の尊さと出会いの大切さについて語り「自分の命を大切に、また、他人に思いやりをもって接することのできる人に」「これまでの出会いに感謝し、これから巡り合う新たな出会いを大切に」とエールを送った。
卒業生代表の中野歩夢さんは、先生とのエピソードを交えて答辞。先生の特徴を捉えたモノマネなどに卒業生らが笑い声を上げる場面もあった。中野さんは「みんなと過ごした3年間は宝物。明るくて優しいというこの学年の良さを生かして、それぞれの夢に向かって頑張っていきましょう」と仲間に呼び掛けた。
紀 北 町
潮南、三船、紀北、赤羽の4中学校から合わせて76人が巣立った。
このうち、潮南中では21人が卒業証書を受け取った。庄司英磨校長は「いつも笑顔にあふれ、元気いっぱいの3年生の頑張りと愛があって、潮南中が盛り上がった」と感謝を伝え、『正しさより優しさがほしい』という曲のフレーズを持ち出し「多様化する世界で100%の正しさを見いだすことは難しくなっている。仕事でも、友人やパートナーとの付き合いでも、一緒に居たくなる人になってほしい」と呼び掛けた。
在校生の送辞を受け、答辞として3年生全員で『僕のこと』を歌いながら、代表して大田さあやさんが「何気ない日常が最高の青春だった。みんな最高で大切な友達。この3年間でつちかったきずなをエールとし、はばたいていきたい」と力強く話した。
式が終わると、保護者や在校生、教職員の拍手を受けながら花道を通って退場。先生とハイタッチしたり、仲間と抱き合って別れを惜しんでいた。