紀宝町立矢渕中学校のサッカー部が、三重県新人大会で初優勝した。昨年の同大会で準優勝したメンバーが大勢残り、今大会は優勝を目指していたが、見事その目標を達成し、周囲の期待に応えた。次に見据えるのは、夏の県中体連総体で優勝し、東海大会への出場だ。
試合内容が圧巻。1回戦から決勝までの4試合で失点ゼロ。優勝候補の一角とされ、他校のマークが厳しい中だったが、それを上回る実力で勝ち取った完全優勝。何より驚かされるのはその勝負強さ。決勝は相手の堅守もあってなかなか得点が奪えず、残り5分まで0−0で進んだ。そんな中、最後に2得点し勝ち切った。昨年の準決勝でも試合終盤まで1点のリードを許したが、残り5分で逆転するというドラマチックな勝利があった。本物の実力がなければ、このような勝利は難しい。
選手たちは皆明るい。苦しいはずの練習も楽しみながらこなしている。管内で対外試合を行う相手がいないハンディキャップがありながらも、県を越えた交流や保護者の協力で実力を付けている。今回の優勝にも慢心はない。しっかりと次の目標を見据えている姿がたくましく映った。
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