今月に入り、特殊詐欺被害に遭ったという記事を3件も書いた。熊野市内で2件、紀宝町内で1件、被害額はそれぞれ30万円、約50万円、10万円。手口は「通信料が未納になっている」という架空請求詐欺、「医療費補助が受けられる」という還付金詐欺、「ショッピングサイトの利用料金が未納」という架空請求詐欺だった。
熊野署、紀宝署管内ともに特殊詐欺被害の発生(実害)は今年初めて。これまで特殊詐欺といえば、高齢者が狙われるというのが一般的だったが、今回被害に遭った人を見ると、70代女性、60代女性、40代女性と高齢者一辺倒ではない。手口の中で共通しているのは「今日中」「明日までに」など、急がせるワードがあること。考えたり、誰かに相談したりする時間を与えず、口車に乗せて現金をだまし取ろうという卑劣な犯行だ。
警察は関係機関と連携し、さまざまな機会を通して住民に被害に遭わないよう周知を図っているものの、今回、被害が相次いでしまった。もうこれ以上、被害が出ないよう、さまざまな防衛対策があるが、とにかく、まずはひと呼吸おくことが大切だ。
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