災害時のドローン活用を目的にした協定が先日、新宮市と民間企業の間で締結された。人が立ち入れないような場所に高性能産業用ドローンを飛ばし、カメラでの目視とともに、搭載された赤外線カメラによる見えない危険箇所の感知や、逃げ遅れた被災者の発見などの活躍が期待される。
ドローンは、近年普及が進んで私たちの身近な存在となり、撮影用や競技用、農林業などの産業用、安価な娯楽用など、さまざまな分野で活用されている。しかしもともと、第2次世界大戦中に軍事目的で開発されたのだという。当時は実用化には至らなかったようだが、現在起きているロシアとウクライナ間での攻防に利用されているという情報もあり、大変残念に思う。
普段見ることのできないような素晴らしい映像の撮影や、測量や農薬散布といった産業利用など、無限の可能性を持っているドローン。災害時のように人の命を救うことができる一方で、使い方次第では人の命を奪うこともできてしまう。人々の脅威となるような利用はやめて、その素晴らしい技術を平和利用だけにとどめてほしいと切に願う。
【織】