毎年春は出会いと別れの季節。高校を卒業しこの地を離れ、夢や目標に向かって進むことに期待を膨らます若者。異動で慣れ親しんだ土地を離れる社会人。別れは悲しいものだが、今はSNSで気軽につながっており、互いの近況報告はいつでもできる。そう考えると、昔ほど名残惜しいものではないだろう。
別れの次は必ず新たな出会いがある。もう30年近く前になるが、進学でこの地を離れ、都会での初めての一人暮らしにワクワク、ドキドキしながらも、一抹の不安があったのを覚えている。そんな不安も新生活が始まり1か月も経過したころには解消されていた。学校、アルバイト先で人に恵まれた。もちろん皆が新たな環境にすぐになじめるわけではないが、いろいろな人との出会いが間違いなく自分を成長させてくれる。
今春、取材でお世話になった役所関係の人たちも多く定年退職を迎えた。普段の取材活動では和やかに情報交換しながらも、ものによっては是々非々の姿勢で取材に臨み、厳しく追及することもあった。それも今となっては懐かしい思い出。人生の先輩方には本当に感謝している。
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