卒業シーズン到来−。１日は和歌山県と三重県の公立高校で卒業式があった。新型コロナウイルス感染症で、両県にまん延防止等重点措置が発出されていることもあり、式典は規模を縮小して実施。それでも卒業生たちは晴れ晴れとした表情で、慣れ親しんだ学び舎（や）をあとに、次のステージに向けて一歩を踏み出した。

　高校生活の多くの時間をコロナ禍で過ごした。不自由な学校生活にも慣れ、ウィズコロナのあり方をそれぞれが体現。自分が高校生の頃と比べると、精神的に一回りも二回りもたくましく成長した卒業生ばかりだと思う。本当に頭が下がる。

　進学や就職で地元を離れる卒業生は多い。コロナ禍で親元を離れることに、自分自身、そして保護者も不安や心配が尽きないだろう。それでもコロナ禍の高校生活で培った経験を生かし、一歩一歩前進していけるはず。心から応援したい。

　将来は地元に戻って活躍してほしいという願いもありながら、それはかなわなくても、遠くから故郷を思い続けてほしい。ふるさと大使として当地方をＰＲしてくれれば、観光客が増加し、この地域の発展にもつながる。ぜひお願いしたい。

【Ｆ】