創部64年の伝統ある新宮高校合気道部が休部になった。3年生6人がそろって二級に昇級したのを区切りに部活動を引退。1、2年生部員がいないため、やむを得ない措置だが、OB会は今後の新入部員の入部に期待している。
公益財団法人合気会のホームページによると、合気道は、開祖・植芝盛平翁が日本伝統武術の奥義を究め、さらに厳しい精神的修行を経て創始した現代武道。相手と強弱を競わず、入身と転換の体捌きと呼吸力から生まれる技によって、互いに切磋琢磨し合って稽古を積み重ね、心身の錬成を図るのを目的としている。このため、試合や競技はない。
部員6人に話を聞くと、1年生のときからみんなで練習を重ね、時に励まし合いながら、先輩やOB会のコーチらの指導で技術を伸ばしてきた。コロナ禍もあり、満足な稽古ができないこともあったが、目標としていた二級合格を全員で果たせたことに、それぞれ充実感に満ちた表情を浮かべていた。
伝統ある部がなくなるのは寂しい。3年生たちが残る高校生活の中で合気道の魅力を後輩に伝える機会があり、少しでも興味を持ってくれた生徒の入部につながれば。
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