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社説「拡大防止にそれぞれの役割」

 新型コロナウイルス感染症の影響が、ついに東紀州地域にも表れた。感染者が確認されたわけではないが、国の要請を受けて急遽、尾鷲市と紀北町小中学校と尾鷲幼稚園が3月2日から15日まで2週間、臨時休校することになった。尾鷲高校とくろしお学園尾鷲分校は「春休み前まで」休校。県教育委員会によると、その後の対応はまだ決まっていないという。

 中国・武漢での感染がニュースになったのは1月頭。1月末から2月初めの春節(旧正月)に合わせて影響が拡大。県内では早い段階で感染者が確認されたが、2次感染はなかった様子。この患者はすでに退院している。一方で、すでに水際対策のレベルを超えており、感染拡大を抑えられるかがポイントとなっている。

 個人、行政機関とも、期待される役割がある。個人では、手洗いや咳(せき)エチケット、不要な外出を控えるなど、自分が病気にならない、仮になったとしても他人にうつさないよう心掛けることが重要だ。また、感染が疑われる場合には、適切に医療機関を受診する必要がある。まずは、電話で問い合わせ、ほかの病院利用者と長時間接することのないような配慮が必要。

 政府は、正確な情報を早く国民に届けることが第一。また、大規模に感染の有無を確認するための検査体制の確立が求められる。無症状でも感染の可能性がある。濃厚接触の可能性がある人が検査を受けられないと感染源になる危険性が否定できない。さらに、すぐには期待できないものの、有効な治療法の開発も急がれる。

 県が各保健所に「帰国者・接触者相談センター」が設けているが「コロナウイルス外来相談センター」などに名称を変更すべき。国内でもどこから感染するか分からない状態になっていることを踏まえ、より、相談・受診しやすい環境にする必要がある。

 患者が発生した場合、地域の基幹病院で受け入れられるように調整もしてほしい。万一、地域で感染が広がった場合、厳格な感染病室だけでは不足なのは明らか。受け皿があれば住民の安心感につながる。

 市町は、国・県の情報を素早く住民に伝える役割がある。混乱を大きくしないためにも、適切な対応が必要だ。

      社説

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