「無理ない範囲で協力を」
新宮市消防本部と那智勝浦町消防本部は2月1日から、119番通報者のスマホで現場の状況を撮影し共有できるシステム「Live119」の試験運用を行う。来年3月末までの1年2か月間で試験運用。その後は、両消防本部が消防指令業務の共同運用を開始する来年4月1日から本格的な運用を進める方針。
119番通報に映像を加えることで、より迅速で正確な現場状況の確認ができる。また、応急手当実施のための映像を指令センターが送るなど、より正確性の高い依頼が可能となるという。
主に現場の詳しい位置や状況が把握しづらい時に用いる。使用する際は、消防が送信するショートメッセージ(SMS)から通報者がLive119を機動し、撮影することで映像を共有できる。消防側が必要と判断した場合に、通報者の安全が確認でき次第、指令センターが操作方法を説明する。
全国的にも同システムの導入が進んでおり、県内では和歌山市・那賀消防組合・海南市・紀美野町・有田市の5消防本部が消防指令を共同運用する「和歌山広域消防指令センター」で試験運用が行われている。
映像送信にかかる通信料金は通報者側にかかる。消防は住民に向け「すべての119番通報が対象ではなく、指令センターが必要と判断した時にLive119の活用を依頼しますので、無理のない範囲でご協力お願いします」と伝えている。