三重紀北消防組合議会の全員協議会が25日あり、新本部および尾鷲消防署庁舎整備について説明を受けた。詳細設計が5月末で完了したことからイメージ図が示された。
現建物が老朽化していること、理論上最大クラスの南海トラフ巨大地震の想定で、津波による浸水する可能性が指摘されていることから、尾鷲市矢浜4丁目の元尾鷲市水道部の所有地に新たに建物を整備する。基本理念は「災害に強く、災害対応に強い消防庁舎」で、今年2月に大枠が示されていた。
敷地面積は1万2681.43平方メートル。そのうち事業用地が7800.70平方メートルで、建物は鉄筋コンクリート2階建て。1階が尾鷲消防署、2階が消防本部とし、消防署用、本部用にそれぞれ鉄骨造りの車庫を設ける。延べ床面積は、消防署部分が1751.23平方メートル、本部部分が966.23平方メートルで、2月時点の見込みより広くなった。
事務所、待機室、食堂、屋内訓練所のほか、現庁舎にはない出動準備室、トレーニング室、女性用スペースなどを設ける。仮眠室の個室化も図る。
別に訓練棟、危険物倉庫を設置する。大規模災害などを想定し、庁舎全体に3日間電力供給が可能となるよう屋上に非常用電源を、敷地内には非常用燃料を備蓄する危険物倉庫、断水時の消火用水を確保する単身性防火水槽を設置する。
7月中に入札を公告。8月下旬に入札を行い、業者が決まれば9月下旬に組合議会の臨時会を開いて議決を得、10月初旬に着工したい考え。
加藤千速管理者(尾鷲市長)は「尾鷲市と紀北町を災害から守るための拠点となることから、可能な限り、管内の事業者に協力を仰ぐ形で入札を行いたいと考えている」と語った。
通信指令業務の広域化に関しても報告があった。伊勢市以南の県南部7消防本部で実施するもので、伊勢市に通信指令センターを置き、2028(令和10)年度の運用開始を目指している。
議員からは、通報受理から出動隊への指令が遅くなることへの懸念が示された。久保虎男参事は、各隊への指令は現在と同じ形で出され、場所が変わるだけと説明した。他地域の職員が担当した場合、地名などが伝わらない可能性があるという指摘には、職員を派遣しあうことになっていると述べ「今より遅くならないよう、また、さらに良くなる対応をとって、令和10年度に間に合うよう進めたい」と回答した。
