尾鷲市議会の報告会が14日、九鬼町、早田を皮切りに始まった。九鬼町では23人、早田町では4人が参加し、当初予算の概要やプレミアム商品券事業、新野球場、体育文化会館と中央公民館の耐震長寿命化・機能統合、26年度の新規事業などについて議員から説明を聞き、意見交換した。
毎年、3月議会の当初予算の成立を受けて4月から5月に、9月議会の前年度決算の認定の後の秋に報告会を実施している。
2026年度一般会計当初予算は歳入歳出の総額がそれぞれ133億609万8000円。前年度の当初予算との比較では11億円を超える増加となったことについて、大型事業が続くことで「規模は27年度がピークになるとみている」と説明した。歳入では市債が約19億円で、市債残高は約99億となっている。
九鬼町での報告会では、高齢者のふれあいバスの無料化について「説明がなかったが、どうなっている」との質問があり、小川公明議長が「市長から、10月ごろから取り組めるように、という話を聞いた」と状況を説明。6月または9月議会に補正予算が計上されるとの見通しを示した。仲明議員は「公共交通会議を通す必要がある」とし、関係者との調整を行っていることを補足説明した。
災害時の避難者の心のケアに関し「防災危機管理課の職員を研修に行かせて、伝達講習をしてもらえれば」との提案があった。西野雄樹議員は、助けにいった人もトラウマが残ることがあると体験を述べ、提案について「勉強していきたい」と述べた。また、避難所で女性がセクシャルハラスメントなどを受けることがあるとして、小川議長は「女性も避難所に行きやすいようにする必要がある。女性も入れて(関係する)会議をするよう、議会からも働き掛けたい」と述べた。
人口減少などの影響で地域に商店が減っており、買い物が大変になっている。「移動販売車もなくなった。(利益を出さなくてよい)市が移動販売事業をできないか」との要望に対し、仲議員は「たとえば、市が(業者に)車を買ってあげるということも考えられる」と回答。中井勇気議員は、「お金などの負担の話は別として、冷蔵庫をどこかの拠点に置いて、一括で(食材などを)買って入れておく」手法を紹介した。
3月のイタダキ市に初めて行ったという女性が「活気がないと正直思った。『魚のまちなのに魚屋の出店がほとんどない』という声も聞いた。もっと楽しめるイタダキ市であってほしい」と訴えた。
西川守哉議員は「『尾鷲の朝市』というのもやっている」と述べ、商工観光事業推進課が、イタダキ市との統合を進めるべきと語った。住民からは、市のホームページでも取り上げており「もっとプッシュすべき」との意見があった。
早田地区では、商品券が漁協で全額使えるように仕組みが変わったことに感謝の気持ちが示された。また、自動車のタイヤに穴が開けられる事件があったとして「防犯カメラが全くない。どこかに一つあってもいい」との声も出た。
市債残高が100億円にせまっていることについて「まちが破産することはないのか」との質問があった。佐々木康次議員は、全国のほとんどの自治体が国から交付税を受けていると紹介。「今はふるさと納税が好調」と説明した。仲議員は、2018(平成30)年に財政危機宣言を出した時には「当初予算を組んで財政調整基金が1億円なかった」と述べ、市債のうち半額程度が、返済時に交付金がもらえるものと説明した。また、総合病院を抱えて財政は厳しいものの「危機的状況ということではない」と明言した。
報告会は21日(火)午後1時30分から、賀田コミュニティーセンター、午後3時30分から曽根コミュニティーセンターで、24日(金)午後6時30分から市立中央公民館で行われる。
