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自分らしさを考えて 高校生がジェンダー学ぶ

 県立尾鷲高校で21日、男女共同参画セミナーが開かれ、1年生135人が性別に基づく差別や偏見、無意識の思い込みについて説明を受け、自分で考えて、自分が望む未来をかなえる大切さを学んだ。
 
 進学や就職など、将来のことについて考え始める年頃に、社会・文化的に形成された男女の違いである「ジェンダー」にとらわれず、自分らしさをイメージすることの大切さを知るために、県男女共同参画センター「フレンテみえ」の協力で毎年開いている。
 
 同センターの職員が、生物学的な性別とは別に、社会的に作り上げられた男性像や女性像があり、それによる差別や偏見の「ジェンダーバイアス」があると指摘。『男の子なのにメイクするの?』『女の子なのに野球がうまいね』といった言葉を紹介し「誰もがもっているが、絶対的なものではない」と述べた。
 
 政治や経済、教育、健康の4分野で男女格差を数値化して評価したジェンダーギャップ指数が、日本は世界146か国中で118位であることや、衆議院議員に占める女性議員の割合が15.7%、女性の平均給与は男性の77.5%にとどまることを示した。
 
 また、大学の学部における女性の割合は、理学部27.9%、工学部16.1%、薬学看護学70%と差があるものの、高校1年生の理系科目の成績に男女間の大きな差はなく、スウェーデンやノルウェーなど女子の方が理系科目の成績がよい国もあるという。
 
 人は先入観や固定観念で決めてしまう無意識の思い込み、アンコンシャスバイアスについても説明。『先生の言うことだから正しいのだろう』などという権威バイアス、『血液型A型だから几帳面な性格』などの自分の考えや経験則を正当化する情報ばかり探してしまう確証バイアス、問題があっても自分は大丈夫だと思ってしまう正常性バイアスなどを紹介。『シニアだからパソコンを使う仕事は任せないでおこう』『育休明けの職員は比較的楽な部署に異動させてあげよう』といった、少数派や立場の弱い人に対して、本人に確認せずに不要な配慮をする慈悲的差別もあげた。「アンコンシャスバイアスの正体は自己防衛心。自分の価値観を押し付けず、事実を確認せずに決めつけず、自分自身に目を向けることが大切」とアドバイスをした。

      尾鷲市

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