地域に必要な存在
みえ熊野古道商工会は12日、紀北町長島の同商工会本所で、外国人技能実習生共同受け入れ事業の集合研修の開講式を実施。中国、ベトナム、ネパールの21人が新天地での希望を語った。
技能実習制度は、外国人に日本の技術を教え、母国で発揮してもらう人材育成がねらい。同商工会が第一次機関として、およそ1か月間で日本語の学習や生活ルールなどを学ぶ。
実習生は今月10日に中部国際空港に到着。開講式後は、ごみ出し方や消火器の取り扱いなどの生活のルール、日本語について学んでいく。中国人2人、ベトナム人8人、ネパール人11人が水産業や農業、製造業の会社で実習に励む。
式典では、藤村達司会長が「みなさんが安心して生活できるよう精いっぱいフォローしていく」と実習生に呼び掛け。「外国人との共生は重要で、この商工会の取り組みは時代を先取りしていて、注目を受けている。社会全体の融合を基本理念にこれからも取り組んでいきたい」と述べた。
技能実習生を代表して、中国のリュウ・メイチョウさん、ベトナムのチャン・コン・クアンさん、ネパールのマガル・タパ・ジャク・マヤさんがあいさつ。「日本語だけでなく日本文化も学びたい」「この3年間は自分にとって大切」「これからは一生懸命頑張りたい」と決意を語った。
同商工会によると、今回の21人を合わせて、中国9人、ネパール28人、ベトナム34人を9事業所で受け入れている。
外国人技能実習制度について、昨年改正法が成立し、2027年度までに現行の制度から育成就労制度に移行することになる。