三重県立熊野古道センターは11月10日(日)午後1時30分から、尾鷲市向井の同センターで新熊野学講座「明治26年愚庵の東紀州の旅」を開く。江戸末期から明治にかけての武士・禅僧の天田愚庵の巡礼日記などについて語る。講師は、元県立高校校長、元同センター長の川端守さん。
愚庵は安政元(1854)年、磐城国(現・福島県)生まれ。漢詩や和歌にくわしく、正岡子規らとも親交があった。
15歳の時、戊辰戦争に出陣し新政府軍と戦う。帰宅した時に父母と妹が行方不明になっており、その所在を求めて20年間諸国を流浪。その後、山岡鉄舟の門下となり、明治15(1882)年には清水次郎長の養子となっている。
講座では、愚庵の人物像と、巡礼日記に秘められた旅について、明治26年の時代背景とともに解説する。
参加無料。定員は申し込み先着順80人。申し込み、問い合わせは同センター(0597-25-2666)。