本地域でも観光業は大きな産業の一つになっている。世界遺産になった熊野古道があるのは大きい。また、釣りなどのレジャーを含め、自然が豊かなところも観光に向いている。
一方で、いわゆる観光地ではないところに弱点がある。伊勢神宮とか那智の滝とか、分かりやすい目的地がない。その意味で熊野古道はいい目的地になっている。近年では、ネットでバズる(大きな話題になる)ことで、九鬼のオハイなどがちょっとした観光地となっている。お隣の熊野市ではアニメをきっかけに新鹿、波田須がファンの〝聖地〟になっているなどの変化がある。
では、観光消費は?と考えると、大きくないというのが実感。地域が経済的に潤わないと、持続できない実態がある。
景色を見るだけでなく、おいしい食べ物を食べるということも観光の目的になっている。昨年末に信用金庫の取り組みで来訪していたバイヤーが「都市部の人の方が地域の人より高く価値を付ける」という話をしていた。食べ物の視点からの観光振興にも期待したい。
(M)