先日、ツキノワグマに関する勉強会が県尾鷲庁舎で開かれた。株式会社野生動物保護管理事務所関西支社長の中川恒祐さんが講話し、クマを寄せ付けないためには誘引物の管理や環境整備が重要と説いた。
県と市町職員や獣害対策員、登山関係者や熊野古道のガイドら約50人が聴講した。スライドを使った非常に分かりやすい説明だった。
誘引物になるのは、収穫しない果物や落果して放置されている果物、生ごみ、養蜂箱など。ペンキなどの塗料、ガソリンや混合油などもクマを誘引するという。
果実や生ごみの管理や、草刈りして緩衝帯をつくるという話は、以前どこかで聞いた、と思っていたら、イノシシの被害防止でも同じ指摘があった。また「集落ぐるみ」というポイントも同じ。
緩衝帯の整備は住民、行政両方の力が必要。それなりに車が通る道路の脇も草が生い茂っている場所も多い。刈ってもすぐ生えてくるのは分かっているが、住民の活動の補助を含め、保全予算をもう少ししっかり取れないかと思う。
(M)