第11回おわせ魚まつり(三重県尾鷲市尾鷲港産地協議会主催)が2日、尾鷲魚市場で開かれた。悪天候の中、昨年を上回る6000人が来場。多くのふるまいに舌つづみを打ち、新鮮な魚を買い求めるなどおいしい魚に親しんだ。
尾鷲のおいしい魚をもっと身近に感じてもらう企画。昨年より1か月ほど実施日を前倒しした。
午前9時の開始前から多くの人が来場。カンパチ、ヨコワ、イサギ、カマス、メアジ、タチウオなどの鮮魚が格安で販売されたほか、マグロの刺身、各種干物、大敷汁などの試食があり、それぞれのコーナーには列が出来た。
小学生以下の子ども向けに「金魚すくい」ならぬ「マダイすくい」の企画もあった。養殖マダイ100匹が用意され、子ども達は直径50センチほどのたもを手に、コンテナの中を泳ぎ回るマダイを狙っていた。引き上げようとするとマダイが大きく跳ね、水しぶきに驚く子どももいた。
名物のマグロ解体ショーは、親子連れら多くの人が舞台を取り囲み、19.8キロのビンナガマグロが鮮やかにブロックに切り分けられる様子を眺めたり、写真や動画を撮影したりしていた。
長久丸の大門長正社長が解説。EPAやDHAといった体にいい成分が含まれているとして、とくに子どもたちに「魚を食べよう」と呼び掛けた。また、「ネギトロ」について説明。「背骨にくっついている部分を〝ねぎとって〟作る」と話し、スプーンで身をそいで何人かに振る舞った。
ネギトロを味わった西村慧太君(熊野市立井戸小3)は「マグロの解体は初めて見たけどすごかった。ネギトロはめっちゃおいしかった」と笑顔を見せていた。
産地協議会の濵田浩孝会長は、多くの来場者に感謝を伝え、「安心・安全な水産物を提供するという使命を強く実感した。尾鷲の漁業を後世に残していかなければならないという思いをあらたにした」と語った。
同時開催のイタダキ市にも多くの来場者が足を運んで、魚介類や干物などを買い求めていた。