熊野本宮大社の例大祭「本宮祭」が迫っている。13日の湯登神事は和歌山県の無形民俗文化財に指定されており、稚児(2~3歳の男児)を肩車した父親らが大社を出発後、湯の峰温泉で潔斎し、大日越に挑む。最終日の15日は午前中に本殿祭。今年はコロナ禍明けにより500人以上の参列が見込まれ、本来の姿に戻る。午後からは旧社地・大斎原(おおゆのはら)に向けた渡御祭をにぎやかに斎行する。華やかな神輿をはじめとした行列が巡行し、本宮のまちは祭りムード一色になる。
大斎原での斎庭神事では、本宮町内の新中学1年生9人による神楽奉納がある。コロナ禍中は参加を見送った年もあったが、今年は例年通りに希望者を募った。本来4人を想定していた女子は5人が希望したため、隊列を変更し全員が参加できるようにした。
子どもたちは、地元の祭りに参加できることを誇りに感じながら練習を重ねている。この中には、大人になった時に祭りを支えることになる子どもがいるかもしれない。地元の伝統を肌で感じることのできる祭りは、地域学習の絶好の教材と言える。
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