紀伊半島大水害から12年。今年も被害が大きかった各地で追悼行事が行われた。新宮市熊野川町では、水没して休耕田となった畑に植えられたヒマワリ11万本が満開を迎え、災害を追想するとともに、明るく前向きな気持ちになるような元気に咲く姿を私たちに届けてくれた。
今年は地元の青年事業者らが中心となって、ヒマワリ畑のライトアップも実施された。共催の熊野川地域フラワー推進協議会の下阪殖保会長は、たくさんの人が同所を訪れるきっかけとなってくれて、大変よかったと話していた。最終日には思いが込められた打ち上げ花火が夜空を染め、私自身改めて災害について振り返ることができた。
自宅が水没して大変な思いをしたのだが、災害の痕跡がほぼなくなった今、記憶が薄れていっているのは否めない。いつまでも後ろ向きである必要はないと思うが、決して忘れてはならない。
9月に入り秋の台風シーズンが本格的に。早速、当地方に向けて台風が進んでくるという予報がされている。今一度気を引き締めて、災害に対する準備をしておこうと思う。
【織】