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不連続線「地域おこし協力隊」

 野生鳥獣による三重県内の農林水産業の被害額は、平成元年度で約4億3700万円。内訳は農業2億3391万円、林業1億6596万円、水産業3719万円。さらに、農業の内訳を見るとイノシシ1億2029万円、ニホンジカ4775万円、ニホンザル5027万円で、この3種類による被害が目立つ。

 年間被害額は減少傾向にあり、平成23年度に比べてイノシシは34.7%、シカは64.6%、サルは64.9%の減となっているが、サルやシカは相変わらず民家周辺に出没している。

 一次産業への被害だけではなく、シカやイノシシは列車の遅延や交通事故につながり、サルによる人への危害もごくまれに発生する。有害鳥獣駆除が実施されているものの、シカに至っては夜な夜な出没する地域があって、減っているように感じない。天敵がなく、繁殖がすごいという証しだろう。

 有害鳥獣駆除に協力している猟友会の会員は生業ではなく、高齢化が進む。駆除や追い払い、捕獲鳥獣の食肉利活用の調査研究など、獣害対策の担い手として地域おこし協力隊員を採用している自治体もある。ハードルはいろいろあるが、一考してみてはどうか。

(J)

      10月 2日の記事

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