新宮市内でイノシシが頻出し、農作物を荒らしている。山間部ではこれまでにもよくあることだが、今年は市街地で被害が出ているとのこと。けが人の報告はないものの、児童生徒の通学路周辺でも姿が確認されていることから、市は注意を呼び掛けている。
10月23日朝には、新宮市佐野の市民グラウンド近くの道路で瀕死状態のイノシシが見つかり、市職員が対応した。道路に飛び出して車にはねられた可能性がある。その前には近くの新翔高校の敷地内で足跡が確認されたほか、紀伊佐野駅近くの草木の生い茂った休耕田を隠れ家にしているとの情報もあった。
人なれしている個体の場合、人の姿を見ても逃げないことがある。遭遇した場合には、1メートルほど高い場所があればそこに上がり、なければ大声を出さずにゆっくり後退し、静かにその場を立ち去る。決して、さわりにいったり、石を投げたり刺激しないことが大切。犬の散歩中などは敵とみなして攻撃してくる可能性もあり注意が必要。
山中の餌不足など自然環境の変化が要因と思われるが、あらゆる動物が人里に降りてこられると怖い。安全に共生していくためのよい方法はないものか。
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