文化庁の令和2年度文化芸術振興費補助金の事業(伝統文化親子教室事業)「いけばな きもの着装・マナー発表会」が1日、新宮市蜂伏の蜂伏会館で開かれた。
同市の和の心「珠蒼の会」(苅屋企世子代表)が平成19年度から始め、今回で13回目。親子事業になってからは子どもだけでなく大人の参加もある。きもの着装・マナーでは、教室への入り方からおじぎの仕方、座り方、立ち方など基本の動作を学ぶ。いけばなでは、歴史も学びながら季節の花材を使い、思い思いの作品を仕上げていく。年間10回の教室があり、最終回はそれまでの練習の成果を披露する発表会がある。今回はその発表会の日で、小学1年生から5年生までの子ども7人と母親1人の計8人が参加した。
今回はコロナウイルス感染防止などの影響で発表会の開催も難しい状況だったが、苅屋代表は「皆さんのご協力に感謝します」と述べ、きもの着装の発表も小学生低学年4人の第一部と高学年3人と母親1人の4人を二部に分けて実施。お花もこれまでの個人での作品ではなく合同作品にした。
第一部では小学1年から3年までの4人が1人ずつ登場。自己紹介と着装したきもの姿を披露した。その後、子どもたちに苅屋代表も加わり「発表会に来てくださいましてありがとうございます」と「閉会あいさつ」があり、第二部までの空き時間を利用して苅屋代表から第一部の生徒一人ずつに「習得証」を手渡した。第一部終了後、苅屋代表は「今回はコロナの影響で、時間も人数も密を避けるため工夫しました。今年も元気な子どもたちに出会えたことをとてもうれしく思います。いけばなは花や葉、枝を組み合わせて器に美しく飾る、昔から伝わる日本の文化。同様に、きもの着装を通して日本人ならきちっと着られるように必要なマナーと共に伝えていきたい」と話した。