青少年の健全育成につなげようと、新宮警察署と同署の補導連絡会、公益財団法人熊野林業、浦木林業株式会社は11月29日、新宮市熊野川町の田長谷木材集積場で植樹体験を開いた。同署は2008年から熊野川町一帯で同様の活動を続けており、今回は市内の学童野球チームから60人以上が参加。今回はミツマタ40本、キンモクセイ5本の苗を手作業で植えた。
集積場は熊野川流域にあり、雄大な山々が一望できる場所。橋本健輔署長は「体験を通じて、森と自然を守る大切さを考えるとともに、友人、家族と絆を深めて協調性を養ってほしい。10年後、20年後には、君たちのように大きく立派に、ここでも木と花が育つはず」とあいさつした。
署員や吉野熊野国立公園管理事務所の職員らが地面をならした後、子どもたちは「土はこうしてかけるんだよ」などと教え合いながら丁寧に苗を植えていった。
参加した小西龍心さん(三輪崎小6年)は「試合に勝ちたい気持ちを木にお願いした。難しかったけど楽しかった」と笑顔を見せた。
同署によると、昨年は赤木地区にも両種の苗を植えた。周辺の山林に生息するシカはにおいの強い植物を食べないため、現在も多くが残っているという。
