東日本大震災から14年
東日本大震災(2011年3月11日)から、11日で14年が経過した。津波で多くの命が巻き込まれた大震災の教訓を、南海トラフ巨大地震がいつ起きてもおかしくないとされる当地方でどのように生かせるだろうか。
ある市民から、新宮市内に海抜表示が少ないのではないか、と意見が寄せられた。避難所への案内表示も以前電柱に取り付けたものしかないと、危機意識を募らせた。
市によると、市内の海抜表示板は2004年に120か所設置し、11年に41か所増設した。基本的に公共施設、一部民間事業所や個人宅などの協力を得て、目のつきやすいところに配置したという。
津波避難誘導看板は12年に52枚、13年に40枚を設置。避難所への動線にある、関西電力・NTTの電柱に設置したという。
「少ないのでは」という意見に対し市防災対策課は、設置から年数が経っており、能登半島地震や南海トラフ巨大地震臨時情報発表といった状況を踏まえる必要がある中、表示板については、県下市町村をはじめ他の自治体の設置状況などについて聞き取り、調査・検討したいと語った。
どれだけ設置すれば十分かということについては議論が残るが、最も古いもので20年以上前、新しい看板でも10年以上前に設置したもの。南海トラフ巨大地震について最新の情報が更新される中、行政としても適切な配置について定期的な見直しが求められる。