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〝ありがたみ〟米に学ぶ 稲作学習に「優秀賞」 高田中

 新宮市立高田中学校がこのほど、令和6年度第34回和歌山県農業教育賞の「優秀賞(教育委員会教育長賞)」を受賞した。地域住民と連携して通年で行っている稲作の体験授業が評価され、4日には同校で受賞伝達式を行った。
 
 和歌山県農業教育賞は、和歌山県と和歌山県農業共同組合(JA和歌山)中央会が主催し、県内各地の小・中学校などの児童・生徒が農業の実習体験や学習などを通じて、自然や生命の大切さを育む食育活動(食農活動)を実践している小・中学校などを募集・表彰するもの。
 
 今年度は小学校12校、中学校2校の応募があり、第1次の書類審査で5校に絞り、第2次の現地調査を経て最優秀賞(知事賞)1校、優秀賞2校、奨励賞2校が決まった。
 
 高田中学校では、年間を通じて田植えから収穫、食べるまでの稲作の学習を保護者や地域住民の協力を得て行っている。中でも総合的な学習の時間では、「水の量によって稲の育ちに違いはあるか」「雑草のひえやあわは本当に抜く必要があるか」など、探究のテーマを一人一人が設定し、その成果を毎年学習発表会で地域の人々に発表している。また、水田での栽培管理などの様子を写真で切り取り、日本語と英語の俳句を詠んで表現するなど、各教科でも稲作に触れる機会を作っている。
 
 今年度も住民所有の水田5畝(=1反の半分)を借りて、稲を育て、米約100キロを収穫した。獲れた米はみんなで食べたり持って帰ったりした他、パンが好きな生徒がいたことから、調理実習で今回初めて「生米パン」作りも行った。
 
 授賞式には、全校生徒5人のほか、一体的に活動している高田小学校の児童、協力している地域住民が出席。JA和歌山中央会と和歌山県教育庁紀南教育事務所の関係者がそれぞれ代表生徒に賞状を授与した。
 
 小学校に入る前から9年以上この学習をしてきた中学3年生の水口胡都さんは、稲作の学習について「みんなで協力して育む感じが好き」と笑顔。収穫した米はいつも「至福感」を抱きながら食べているという。「(お米の)ありがたみが違うし、いつもの生活の中で当たり前のことが、身近なことだと思えるのがいいと思う。後輩のみんなにもぜひ続けてやってほしい」と話した。

      新宮市

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