令和2年度南葵音楽文庫アカデミー「土曜カレッジ」が8日(土)午後1時30分~3時30分、新宮市役所別館で開かれる。主催は、和歌山県教育委員会と新宮市教育委員会。講師に慶應義塾大学名誉教授・美山良夫さんと、日本近代音楽史研究者・林淑姫さんを招き、「佐藤春夫と音楽」をテーマに紀州徳川との繋(つな)がりに触れる。
和歌山県立図書館では、南葵音楽文庫プレオープン(2017年)以来、文庫は所蔵する資料とコレクションの基礎を築いた徳川頼貞を中心に、定期講座やミニレクチャーを通じて、その内容や魅力を紹介してきた。このほど、約2万点の資料整理が完了するのに合わせ、より深く、さらに広い視座から、明治以降の紀州徳川とそこに連なる人々の文化貢献をともに探り、和歌山でその実際に触れ、意味と魅力を感じ取ることを目指して各地でアカデミーを開講した。
土曜カレッジでは、県内の文化の先覚者や教育の指導者、社会への貢献者と音楽、紀州徳川の繋がりや照応を探り紹介する。新宮市では美山さんが「南葵音楽文庫に宿る『魂』」を、林さんが「佐藤春夫と音楽」を担当。徳川頼貞が東京に設けた音楽図書館には紀州の脈が集まり、紀州藩士の血を引く佐藤春夫も音楽と響きあうことになる。今まで言及されなかった側面を描く試み。
参加費は無料で、定員は60人。当日参加も可能。問い合わせ、申し込みは市図書館(電話0735-22-2284、FAX0735-22-2312)。なお、FAXで申し込む場合は、氏名(フリガナ)、電話番号、FAX番号を書いて送信する。