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水害を忘れないよう 市野々地区で防災訓練

紀伊半島大水害から10年迎え
 
 紀伊半島大水害から10年を迎える那智勝浦町の市野々区で6日、土砂災害に関する防災訓練が実施された。避難所の町立市野々小学校で、訓練参加住民への応急手当ての講習を行ったり、自主防災組織への簡易テント・段ボールパーテーションの扱い方の指導を行ったりした。また、同町8つの避難所に導入し常備するという移動可能な大型のスポットエアコンの使い方も、メーカーから指導があった。
 
 訓練は毎年行われているが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、今回は2年ぶり。この日の想定は災害レベル4で、大雨により「高齢者等避難」・「避難指示」が発令され、避難住民を迎え避難所運営を行うというもの。参加したのは、
  • 同区の自主防災組織20人
  • 町職員17人
  • 町消防本部5人
  • 町消防団21人
  • 和歌山県職員2人
  • 県警3人
  • 住民22世帯24人
—の計92人。
 
 心肺蘇生法・AED(自動体外式除細動器)使用の講習では、消防本部職員2人と消防団の応急手当て普及員2人が講師となって、応急手当の方法を教えた。知らない人に処置をする場合は新型コロナウイルスに感染している前提で実行する必要があることも伝えた。室内の場合はまず換気を最優先に行い、胸骨圧迫などの際には口や鼻をマスク・ハンカチなどで覆うことで感染を予防するという。ダミーへの応急手当てを模擬的に実践した市野々区住民の地庵(じあん)晋司さん(76)は、「周りの人に声をかけるというのはとても勇気がいると感じた。実際の災害現場や救護時には、訓練の経験を生かして、身の丈に応じた行動をとりたい」と話した。
 
 段ボールパーテーションは、簡易テントと併せてプライバシー保護や感染症対策などに役立つ。「スポットエアコン」は、冷風を送り、換気・除湿の効果もあることから熱中症や感染症の対策などが見込まれる。
 
 堀順一郎町長は、「水害を経験した職員も今は少なくなった。水害を忘れないよう、防災意識を高める形で今後も取り組みを進めていきたい」とした。また、住民には「自分の命は自分で守るという意識を持っていただきたい」と話した。

      那智勝浦町

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