東京都からの参加も
クッブ・ジャパン・オープンin尾鷲が22日、尾鷲市向井の三重県立熊野古道センター芝生広場で行われた。東京や静岡などからの参加もあり、一般の部とジュニアの部で36チームがゲームを楽しみ、交流を深めた。一般の部は、県尾鷲農林水産事務所のメンバーでつくる「にほんいち」が優勝した。
「カストピンナ」と呼ばれる木の棒を投げて直方体の薪(クッブ)に当てて倒す、スウェーデン生まれのニュースポーツで、2021年の「三重とこわか国体」でデモンストレーション競技として実施する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、本年度の市制70周年記念事業として全国大会を行った。
開会式で加藤千速市長は「待ちに待った大会。国体が中止になり、何とか開催したいと考えていた」と話し、尾鷲ヒノキ林業が主要産業になっている尾鷲にふさわしいゲームと紹介し、「けがのないようにプレーし、優勝を目指してほしい」と呼び掛けた。ゲームで使う道具は尾鷲ヒノキでつくられていて「良い匂いがする。手に取ってかいでほしい」と話した。
大会は3チームまたは4チームで予選リーグを行い、一般の部は上位8チームでトーナメントを行った。カストピンナがクッブに当たると、カーンと高い音が響き、チームメイトとハイタッチなどして喜び合った。1試合15分で、相手チームのクッブを全て倒した上でコート中央のキングを倒して完勝するチームもあれば、接戦で終えるチームもあった。
一般の部で優勝した「にほんいち」の加島新さん(28)は「遊び程度に練習しただけだが、楽しみながらできてよかった」と大会を振り返った。優勝賞品はクッブセットで「職場のみんなと遊びたい」と話していた。
加藤市長は「多くの人が参加してくれて非常にうれしい。今度できる野球場でも大会ができるようにしたい。毎年続け、大会が広まることで尾鷲ヒノキのアピールにつながればいい。次代を担う子どもが多く参加してくれたこともよかった」と話した。