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早急に厳しい法的対応を 上里盛り土 住民が署名と要望

尾上町長「条例熟知、悪質な行為」
 
 紀北町上里の水道水源上流に条例の基準を超える可能性のある盛り土が行われている問題で、上里自治会、細野区、河内区の3地区が24日、早急な法的対応や条例改正などを求める要望書と署名簿を尾上壽一町長に提出した。尾上町長は「条例を熟知したうえでの行為は悪質」との認識を示し「県や町の条例に抵触していると考えており、しっかりと対応していく」と応じた。
 
 上里の大河内川沿いには昨年夏ごろから尾鷲港から県外の建設残土による盛り土が行われており、町環境管理課によると大河内川沿いには8か所の盛り土が確認されている。
 
 このうち問題視されているのが、4か所の盛り土がある上里浄水場400メートル上流地点(上里坂ノ下地区)。3か所の盛り土は6月時点で町条例に抵触しない1000平方メートル未満であることが確認されていたが、8月にそのうちの1か所が崩される形で範囲が拡大したために町条例に抵触する可能性が指摘されている。
 
 また、残り1か所は、昨年11月に県条例の基準となる3000平方メートル以上の盛り土が確認され、県からの再三の指導を受けて一部土砂が撤去された。撤去により県条例の基準を下回り、現在は県と町が連携して引き続き対応している。
 
 盛り土への住民の不安は大きく、これまでも県や町に対応を求めてきた。上里自治会、細野区、河内区は今月3日から、「大河内川沿いの盛り土について是正措置を求める署名」として住民などへの協力を呼び掛けた結果、3地区の18歳以上の住民492人を含めた785人分の署名が集まった。
 
 要望の内容は、
  • 町条例に抵触する盛り土の法的な対応を早急に厳しく行う
  • 他の浄水場から安定的に水を供給するための対策を早急に進める
  • 盛り土行為への規制強化を行うため、町条例の改正、県条例の改正の要望を行う
—の3点。
 
 上里自治会の大和享二会長、細野区の川口久区長、河内区の山岡伸宏区長代理が町役場を訪問し、要望書と署名簿を尾上町長に手渡した。
 
 大和会長は「今回の署名は一人一人じっくりと考えて署名してもらいたかったので、対面ではなく回覧板と手渡しの方法をとった。結果として思ったより多くの署名をいただけた」と振り返り、「条例違反の盛り土には厳しく対応するという回答があったが、今後このようなことが起こらないように、ぜひとも条例改正に取り組んでほしい。大河内川沿いでは、これまでもいろいろな環境に影響を及ぼす問題が何度も起こり、地域として非常に対応に困っている」と話した。
 
 要望書提出後の取材に、尾上町長は「今回の上里地区の問題は、条例を十分認識していると考えられる行為者が、県や町の(条例の)狭間で行為を行っていると考えている。残土の問題は町民の不安があり、町民と議会、行政がともに同じ方向を向いて対応してきた中で、定めたルールを守っていないと言わざるを得ない」と行為者に問題があるとの認識を示した。
 
 盛り土への対応について、3000平方メートルと、3つの1000平方メートルの盛り土は区別して行うとした。「1000平方メートルの3つの盛り土は崩されていて一体化しているので町条例で対応する」「3000平方メートルの盛り土は県と連携して対応している」「土地所有者と盛り土行為者は異なり、両者に対応している」と説明した。
 
上里浄水場上流にある盛り土の略図
(上里自治会より)

      紀北町

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