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「さよなら 引本醤油」 海山郷土資料館に100点並ぶ

 紀北町中里の海山郷土資料館で、今年7月末で惜しまれつつ廃業した引本浦の引本醤油(しょうゆ)についてまとめた企画展が開かれている。醬油工場の写真や使いこまれた道具、看板、創業当日の日誌など、126年間の歴史を紹介する100点が並んでいる。11月5日(木)まで。

 引本醤油は1900(明治33)年創業で、地域の味として住民に愛されてきたが、設備の老朽化で継続を断念。道具や資料などが同館に寄贈されており、住民の記憶に残してもらおうと「さよなら 引本醤油」と銘打った特別展が企画された。

 展示品には、初代の植村作太郎氏が書いたと思われる日誌があり、開業の日には、植村氏は瓦を受け取りに行っており、大工などが工場を訪れていることから、工場を建設しながらの船出だったことが見て取れる。

 ほかにも麹菌を培養するもろ蓋(ぶた)には「引本醤油会社」「大正十四年」と書かれており、試薬瓶やメスフラスコ、乳鉢、瓶玉、大豆などをかき混ぜる櫂(かい)、醬油の量を計る間尺棒などの道具が並んでいる。醤油類のラベルも39種類あるほか、「陸軍御用達」「女学校・中学校・紡績各工場納品」と書かれた看板など、時代を感じさせる展示品もある。

 家崎彰主事は「この地域から、また一つ名物が消えていくのはさびしい。長く地元に愛された引本醤油を、皆さんに見てもらって、記憶に残してもらえれば」と来場を呼び掛けている。

 開館時間は午前9時から午後4時30分まで。毎週月曜日と祝日は休館。

      10月24日の記事

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