尾鷲地区交通安全協会は21日、尾鷲市内の小中学生を対象に、自転車用ヘルメットを無償で配布するよう加藤千速市長に申し入れた。児童生徒の安全対策の徹底と、保護者の経済的負担を軽減するのが狙い。
日常的に自転車を利用する小中学生にとってヘルメットは命を守る大切な安全装備。同協会はこれまでも市に検討を求めていたが、今回は要望書を携え、改めて強く働きかけた。
要望書では「家庭によっては購入費用の負担が難しい場合や、成長に伴う買い替えが必要になることから十分普及していない現状もある」と指摘し、ヘルメットの配布により着用率が向上し、交通事故被害の軽減が期待できると同時に、学校と連携した交通安全教育により「子ども自身の安全意識の向上にも大きく寄与する」と強調した。
加藤市長に要望書を手渡した東博也会長は「子どもから親に普及させたいのが私たちの希望。子どもがかぶっていたら親の着用率も高い」と規範意識の高まりを期待した。
加藤市長は「必要性は非常に感じているが、しばらく預からせてください」と応じ、要望に応えることになった場合は購入費用の補助ではなく、無償配布が望ましいとの考えを明確にした。
児童生徒用の通学ヘルメットの価格帯は3000~4000円程度。下限の3000円と仮定して、市内の全ての小中学生741人に配布すると約230万円が必要となる。
ヘルメットの着用が努力義務となってから3年。昨年6月の警察庁の調べによると、三重県の着用率は28.8%で、全国平均の21.2%を上回るものの低い水準で推移している。
紀北町では子育て応援施策の一環として2023(令和5)年に全ての小中学生にヘルメットを無償配布し、翌年からは小学校の新入学児童に現物支給する取り組みを継続している。
