尾鷲総合病院の令和8(来)年度予算案をみると、収益的収支は4億円あまりの赤字を見込む。診療報酬の改定などで収入が増えるものの、人件費の引き上げなどで支出も増加する 。
自治体病院の多くが同じ状況に陥っている。大学病院でも赤字になっており、「田舎で人口が少ない」ことが要因でないことが分かる。
少し前に、地域医療構想会議がオンラインで行われた。2025年は団塊の世代が全員後期高齢者となり医療需要が最も大きくなると考えられていた。全国統計を見ると、実際は2013年を100とした指標で、25年には2割程度入院患者が増加するとみられていたが、がん治療など医療技術の進展で伸びが抑制されているほか、新型コロナウイルス感染症が流行し始めた20年以降は入院患者数が8~9%程度減少しているという。
健康づくりや健康寿命を延ばす取り組みをする一方で、病院には患者に来てもらわないといけないのが難しいところ。医業外で収入を得る道の模索が必要だろう。
(M)
