発展途上にある東南アジアのラオス人民民主主義共和国への支援の輪を広げようと、新宮市を拠点に活動する「和歌山ラオス友好協会」の第12回通常総会が18日、同市井の沢の新宮ユーアイホテルで開かれた。会員30人が出席(うち委任状13人)し、ラオスへの継続的な支援を通して友好を築くことに向けて気持ちを新たにした。
同会は、ラオスとの文化・経済の交流、観光・教育の支援などを目的に2015年、新宮市や那智勝浦町の事業主らを中心に設立。名誉顧問は新宮市長と那智勝浦町長、串本町長が務める。国内で19番目、県内では最初の友好協会で、親善訪問のほか、大使館で開催されるラオスフェスティバルへの参加、広報啓発活動などを続けている。2020年には会員から集めた寄付金で、ルアンパバーン州パノー村に小学校が完成した。
開会して、田邉毅一会長があいさつ。「国際親善やスポーツなど、ラオスに関するニュースを耳にする機会も多くなってきたが、教育環境は11年前の協会設立当初と変わらず厳しい。今まで以上に協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
議事では、2025年度事業・収支報告、2026年度事業計画・予算を承認した。今年度は、国際協力・親善に関する交流事業、教育支援事業としてルアンパバーン州ホイトン村への教育施設の設立準備と教材の寄贈、日本のホテルへの就職を目的とするYMCAホテル学校ラオス校の設立の協力支援、和歌山県とルアンパバーン州のフレンドリーシップ協定の締結などを進める。11月にはホイトン村などへの現地訪問、5月と12月には駐日ラオス大使館主催の記念行事などへの参加を予定している。
今年度の役員は次の皆さん。敬称略。
▽名誉顧問
上田 勝之(新宮市長)
堀 順一郎(那智勝浦町長)
田嶋 勝正(串本町長)
▽会長
田邉 毅一
▽副会長
寺前 正和、長谷 徳蔵
門 靖夫
▽理事
濱口 太史、三﨑 澄夫
大川 衛、清水 良光
田中 國雄、上田 修司
潮﨑 啓子
▽会計
杉本 義和
▽監事
川合 啓介
▽在京名誉領事
大野 嘉宏
駐日ラオス大使
紀南地方を訪問
駐日ラオス大使館(東京)のアンパイ・キンダヴォン特命全権大使とピンパ・キンダヴォン夫人が同日、紀南地方を訪れ、総会後の懇親会に出席した。会員や上田勝之市長、堀順一郎町長らと交流を図った。
ラオスでは近年、国際機関の進出などを背景にインフラ整備が進み、社会環境は徐々に改善しているが、一方で教育環境や人材育成の面では依然として課題も多い。民間レベルで進められる交流や支援について、キンダヴォン大使は「子どもたちのために資金を集め、校舎を建ててくださったことに深く感動している。政府間の外交関係と同時に大切なのが民間交流。実際に現場で人々が主体となって行う交流こそが、国と国との関係の基盤となる。これからも良好な関係を続けていきたい。そのためにも、もっと多くの人が互いの国を訪れ、直接交流してほしい」と話した。
田邉会長は「民間レベルだからこそできる支援がある。かつて日本も戦後復興期に海外から援助を受けた。その恩を今度は私たちが返す番。支援を受けた子どもたちが大人になり、将来ラオスを支える人材へと成長するまで、最適な支援を継続することが重要。次の世代へと善意をつなぐ平和の連鎖こそが活動の目標」と語った。
