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後輩への贈り物に 新「新宮高校」の校章 全校生徒・教職員で人文字

 和歌山県立新宮高校は3日、現新宮高校と新翔高校が統合して来年度に開校する新「新宮高校」の新しい校章を人文字で作った。全校生徒583人と教職員合わせて約600人が校庭に新高校のシンボルを形作り、ドローンで上空から撮影した。
 
 新校章は、熊野三山を表す三角形と新宮・新翔の頭文字「S」に、大海へ流れ出す熊野川のイメージを重ねた図形がモチーフ。「おおらかな熊野の恵みを受け、伸びやかに学び、未来に向かって大きくはばたけ」と、当地方で学び無限の可能性を持つ生徒への期待が込められている。両校学校運営協議会委員による再編整備協議会の下部組織である校名等検討部会や両校の美術部生徒を交えたプロジェクトチームでデザインを検討し、今年5月に決定した。
 
 同校では2000年の創立100周年の際にも人文字を撮影。今回も一つの区切りとして、新しい学校の開校を祝うとともに、歴史と伝統を引き継ぐ後輩に未来を託し、プレゼントにふさわしいものとして人文字を計画した。計測や人員配置など準備に2か月かけた。
 
 校庭に集合した生徒らは、地面に描かれた白線の上にクラスごとに肩を寄せ合って並び、新校章を表現した。撮影は何度か行われ、生徒らはドローンに向かって顔や手を上げてアピールした。
 
 下村史郎校長は「新しい学校になっても新宮高校の歴史は引き継がれていく。今の新宮高校の皆さんからこれから入学してくる後輩への贈り物として企画した。みんなで何か一つのことに取り組み、作り上げるということが大切。すばらしいものができたと思う。今日の写真はこれからも残るので、参加したことを自慢に思ってくれたら」と伝えた。
 
 新校章は開校に合わせて来年度から使われる。今回撮影した人文字は、来年4月の新高校の開校式で配布される記念パンフレットの表紙など、今後さまざまな媒体で使う予定にしているという。

      12月 4日の記事

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