熊野尾鷲道路が工事通行止めになっている影響で、尾鷲市街地から賀田へ行くのに国道42号を上って県道賀田港中山線を下るルートで移動することが3度ほどあった。熊野尾鷲道路のありがたさをつくづく感じる。今となっては三木里や三木浦の人にとって、国道42号経由の移動は大変な負担と感じることだろう。
山の上の方は木々の葉が鮮やかだ。同じ木でも色づきの早い部分と、まだ緑葉のままの枝もあるなぁ、などとトンネルを通っていると気づかない自然の変化を感じた。
市街地では、イチョウの葉の黄色が鮮やかさを増している。「金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に」(与謝野晶子)という、子ども時代に国語の教科書で習った短歌が、うろ覚えながらも心をよぎる。
小さい時の経験は大人になってもぼんやり覚えているものである。いろいろな出来事をしっかりと吸収することが将来に生きることになる。尾鷲市も紀北町も自然体験を交えた学習が充実している。それを続けられる体制整備が重要だ。
(M)
