ガソリン税の暫定税率を12月末で廃止する方針が正式に決まった。激変緩和のため、今週末から補助金を上乗せ、12月11日には税額と同じ1リットル当たり25.1円の補助とする。現在、10円ほど補助が出ているので、消費税分を勘案すると10リットルで153円程度の引き下げとなる。
毎日使う車のガソリン。引き下げは大変ありがたい。加えて物流経費が下がることで、これまで値上がりが続いていたいろいろな物の価格が、少し下がるのではないかとみている。
一方で、円ドル相場は1ドル150円台で推移している。高市早苗総理の積極財政方針もあり、現在の水準が当面維持されそう。輸出企業や、商社にとって追い風になっているようだが、石油をはじめ多くのものを輸入に頼る日本にとって、日用品の価格高騰につながっている面は見過ごせない。輸出企業等の利益が周辺に広がるトリクルダウンが起こらないなら、円安を是認する姿勢は見直した方がよいのではないか。多くの国民にメリットのある水準をぜひ見極めてほしい。
(M)
